この危機的な状況下で懸命に医療現場を支えてくださっている医療従事者の皆さまに、心より敬意と感謝を申し上げます。

また様々な困難に直面している皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

思い起こせば私が最後に甲斐駒ヶ岳に登ったのが3月21日でした。

それから世の中の状況がどんどん変わり、出口の見えない長いトンネルに入ってしまったかのようです。

通年営業の七丈小屋では、3月に入ってから営業規模の縮小を重ね、3月の下旬には営業を自粛。そして4月3日からは北杜市からの要請により、休業させていただいております。現在のところ、5月24日までの休業が確定いたしました。

この休業がいつまで続くか分かりませんが、七丈小屋としましては今後の営業再開に向けた準備を進めております。

新型コロナウイルス感染症による世の中の停滞。

緊急事態宣言発令中はもちろんのこと、解除されたあとも、感染症対策で大きな転換点を迎えない限りは、これまでのように人が集い、お酒を酌み交わし、山談義に花が咲く山小屋の時間は戻って来ないと思っています。そしてその大きな転換点を迎えるまでは、年単位の時間が必要だと言われています。

山小屋を営業する者にとって、この受け入れがたい現実を受け止めることは非常に辛く、不安でいっぱいです。

しかし一方でやるべきことはたくさんあります。

このところ4月にまとまった雪が降ることが多く、小屋番は雪かき作業が欠かせません。今年も例外ではありませんでした。またこの時期特有の湿った重い雪の影響で倒木もあり、本日は処理作業も行いました。小屋の仕事は皆さまをお迎えするだけではありません。小屋そのものの維持管理や、登山道の見回りや整備という大切な仕事があります。

たとえ皆さまをお迎えしにくい状況であっても、小屋を維持し、環境を整備して、来たるべき本格的な再開に向けての準備は怠らずに務めたいと思います。

しかししばらくは状況が許さないことは覚悟しています。

そこで我々としては我々自身の生き残りだけでなく、この環境を維持するため、あらゆる手段を講じたいと思っております。

その最初のアクションが、このオンラインショップです。

本来は長くて厳しい道を登り、七丈小屋に来て下さった方だけがお買い求めをすることができた、オリジナルグッズの販売をさせていただきたいと思います。まずは人気の定番商品から販売を開始し、企画中の新製品も加えていく予定です。

スモールスタートで少しづつ始めようと思いますので、皆さま気長なお付き合いをお願いします！

七丈小屋管理人　花谷泰広